事業で扱うソフトウェアの費用は、企業によっては大きな経費となります。
ソフトウェアの利用形態には大きく分けて「買いきり」と「サブスクリプション」の2種類があります。
以前は、ソフトウェア購入の際に一度だけ料金を支払う買いきり方式が主流でした。一方、クラウドサービスの登場とともに増えてきたのがサブスクリプションとよばれる方式です。
サブスクリプションについて、買いきりと比べて、どのようなメリットやデメリットがあるのかを解説します。
サブスクリプションとは、「利用期間に応じて料金を支払う方式」のことです。ビジネスモデルのひとつで、サブスクリプション方式ともよばれます。
サブスクリプションという言葉を聞いたことがないという人も多いかもしれません。実は「一定期間使い放題」や「定額制」と同じ意味合いで使われることが多く、音楽配信サービスではSpotify、動画配信サービスではHuluやNetflixなど、身近なところでサブスクリプションは多く利用されています。略して「サブスク」ともいわれてて、こちらの呼び方のほうが最近ではよく聞くかもしれません。
サブスクリプションは、ソフトウェアの利用形態としてもよく採用されています。特に近年では、インターネットを介してソフトウェアを利用するクラウドサービスが増加したことで、サブスクリプションも増えました。
クラウド型のソフトウェアの場合、アップデートが容易なので常に最新の機能やサービスが提供できます。またインストールする手間も不要で、比較的簡単に契約開始や解除が可能。そのためサブスクリプションは、クラウドサービスの利用形態としてとても相性がよいのです。
また、電気CADをはじめとした設計に使われるソフトウェアでも、サブスクリプションが一般的となっています。EPLANでもサブスクリプション型のライセンスを提供しています。(お見積・お問合せはこちらから)
クラウド型のソフトウェアは、ユーザーの要望に応じて機能を追加する、迅速にバグを修正するといったきめ細かなサポート体制も魅力です。
サブスクリプションのメリットとデメリットについて解説します。
買いきりタイプの場合は、ソフトウェアの料金を最初に全額支払うため、どうしても初期費用が高くなりがちです。一方、サブスクリプションは利用期間に応じて支払う分、初期費用が安くすみます。
サブスクリプションでは基本的に、解約したいときにすぐ解約が可能。気軽に契約・解約ができるのもサブスクリプションのメリットのひとつです。
例えば一時的に設計者の増員やライセンスが追加で必要になったとき、必要な時に必要な本数を増やすという、柔軟な対応ができます。
永続的ライセンスの場合は固定資産となりますが、利用料扱いのサブスクリプションなら全額を経費計上することができます。
サブスクリプションの利用料はアップグレードの有無ではなく、あくまで利用期間が対象です。そのため、基本的にアップグレード時にも追加料金が発生しません。EPLANのライセンスの場合サポートサービスも期間中は付与されます。
使っている間は料金を支払い続けることになるサブスクリプションでは、長期的にみると買いきりに比べて費用が高くつく可能性があります。
インターネットを通じてサービスを提供しているソフトウェアの場合、提供する企業がなくなればサービスも停止します。撤退や倒産などにより、サービス停止のリスクがあることも覚えておきましょう。
サブスクリプションでは、契約更新時には新たに契約を開始していることになります。そのため、契約更新のたびに値上げされてもおかしくありません。
それではメリットとデメリットを踏まえたうえで、サブスクリプションがどのような企業に向いているのかを紹介しましょう。
企業が事業で使うソフトウェアの設備を整えるには、それなりに大きな費用が必要です。「会社を立ち上げたばかりでまとまった資金がない」といったように、初期費用をできるだけ抑えたい場合はサブスクリプションが向いているといえます。
「思いきって買ったソフトウェアが使いにくかった」というような場合、企業にとっては大きな痛手です。しかし、サブスクリプションなら合わなければすぐに解約し、別のソフトウェアに切り替えることが可能。実際にいろいろ使ってみて自社に合うソフトウェアを探したいという場合にも、サブスクリプションが向いています。まずは1本試験導入してみる、立ち上がってから追加で増加などいう利用方法もできます。
サブスクリプションでは、常に最新の機能やサービスを利用できるのも特徴です。そのため、その点を重視する企業にはサブスクリプションが向いているでしょう。
設計業務に使用されるソフトウェアは、使い勝手により業務効率が大きく異なります。また、決して安いとはいえない製品も多く、多大な導入コストをかけたにもかかわらず「合わなかった」「使いにくかった」「実はサポートが手薄だった」という事態は避けたいものです。
現在使っているCADから乗り換える場合、新しく導入使用しているCADに対して、いろいろなイメージがあると思います。サブスクでライセンスを試験導入し、検証しながら乗り換えることもできます。併せてライセンスを提供している、ソフトウェア会社のサービスも検証するといいでしょう。
電気CADをはじめ、慎重に検討したいソフトウェアについては、まずは1本から試せるサブスクリプションがおすすめです。
参考: