制御盤の製造では、短納期対応や熟練作業者の減少、コミュニケーション上の齟齬などが日常的に発生します。こうした問題を解決するために、電気設計CAD Eplanの新しいEplan Smart Mounting(スマート マウンティング)ソフトウェアが、非常に効率的な方法で制御盤の組立てをサポートします。
新製品:制御盤製造デジタルアシスト Eplan Smart Mounting(スマートマウンティング)|EPLAN 公式WEBサイト
Smart Mountingは、組み立て作業者に対して、DINレールからケーブルダクト、電気部品までその取付けをステップごとにガイドしながら、どの部品をどこに取付けるのかを指示します。
3D表示に対応していますので、経験の浅い作業者でも部品をどこに取付けるべきかを正確に把握できます。さらにEplan Smart Wiringと組み合わせれば、ケーブルの取り回しも正確に表示可能になります。
デジタル配線指示書 Eplan Smart Wiring と組み合わせれば部品の組付け+配線作業をサポート
Smart Mountingは3D表示をサポートしており、一目でわかりやすく作業方法が表示されるので、作業者は部品をどこに取付けるべきかをすぐに把握できます。
またSmart Mountingは、全作業工程をリストとして提示します。たとえばDINレールの取付けから始まり、ケーブルダクト、そして最後は補助スイッチやタイミングリレーを取り付けるといった作業のリストです。
ブラウザベースのアプリケーションであるため、インストールは一切必要ありません。たとえばタブレットやパソコンなどから作業現場で直接利用できます。
Eplan Pro Panelのデジタルツインから、寸法や位置、取付け穴のほか、各部品の固定方法など関連する情報が得られます。また作業者は、部品に関するコメントをSmart Mountingに直接書き込んで、それを設計部門に送り返すことができます。
そのため、回路図や制御盤組立図に関するドキュメントが常に最新に保たれ、現場要望を電話や紙等ではなく、デジタル情報で共有できます。
たとえば、別のモータ用サーキットブレーカやコンタクタを追加するように仕様が変更になった場合。この変更を更新し、新しいプロジェクトとしてSmart Mountingと同期が可能です。
新旧図面を見比べる作業が不要になり、プロジェクトの変更を素早く製造工程に反映できるようになりました。
更新されたプロジェクトを使えば、Smart Mountingで、どこの部品を取り外して、どの部品を追加すべきかを正確に表示します。以前のように図面を突き合わせて比較するといった面倒な作業を行う必要はありません。作業時間の節約になるとともに、正確な作業を確実に行えます。たとえ不明な点があっても、Smart Mountingから図面に直接アクセスして調べることが可能です。
生産状況の全体を把握可能になり、柔軟性が増します。作業の進捗がデジタルで明確に可視化できるので、既に開始していた作業指示を、簡単に別の作業者に引き継がせることができます。
プロセスは組立だけでは終わりません。Pro Panelの情報は配線作業にも活用できます。つまり、Smart Wiringを使えば、制御盤の配線作業もデジタルデータを活用し、作業者をサポートします。
Smart MountingとSmart Wiringは、どちらもPro Panelの設計データを参照しています。
製造現場に至るまでEplan Pro Panelの最新の設計データを共有、活用する事で、全工程を通じたデータの一貫性を最大限に保証します。こうしたソリューションの狙いは、初期の設計開発段階から製造にいたるまで、できるだけ多くの部分を最高度に自動化し、同時に最大限の品質を保証することです。
参考:
プレスリリース:制御盤の製造でもっとデジタルデータの活用を EPLAN Smart Mounting
掲載日:2022年11月28日
最終更新日:2024年7月31日