
新JIS規格に準拠した回路記号で行う電気設計
2020/03/23
EPLAN製品情報
2018年5月15日にEPLANオンラインフェア(EPLAN Virtual Fair)が行われました。世界中のお客様が一堂に介して、新商品の説明や、製品デモンストレーション、ハノーファーメッセ2018のブース紹介などを行いました。
ただ、ドイツ本社が主体となって行っているイベントだったので、時差の関係で日本から現実的に参加できるのは15日午後4時~午後7時頃の数時間でした。さらに、学生時代のリスニングのテストを彷彿とさせる、英語によるプレゼンテーション。私たち日本人が参加するにはハードルが高めだったと思います。
そこでオンラインフェアで紹介された、いくつかの注目ポイントを抜き出してご紹介いたします。
第1回目はEPLAN Cloudです。
EPLANのクラウドソリューション Store Share View はハノーファーメッセ2018で初めて公開されました。このソリューションは、2018年の秋リリース予定です。
EPLANの設計データはEPLANプラットフォームと呼ばれるデータベースで一元管理されています。今まで自社サーバーやネットワーク上で管理していたこのデータを、Store Share Viewを利用すればEPLANクラウドにアップロードできます。
EPLANで行った事前検討や電気設計データ、制御盤のレイアウト設計データや製造に必要なデータなどはEPLANのインストールされているパソコンでしか確認できませんでした。EPLANクラウドを活用すれば、インターネット接続ができるデバイスがあれば、どこからでも設計データを確認することができます。もちろん3Dデータもクラウド上で確認できます。
設計の次工程に図面情報を提供する場合、図面を紙に印刷して渡しているケースがまだ多くあると思います。設計データをクラウドで共有することで、ワークフローをペーパーレス化できます。例えば紙代・トナー代・(印刷図面を送る場合は)送料などが不要になり経費の節約になるだけでなく、印刷図面の紛失のリスクもなくします。
Store Share Viewを用いると、外部の協力会社にも権限が付与されていればデータにアクセスできるようになります。協力会社もWebブラウザを用いるだけで、最新のプロジェクト状況をいつでもどこからでも確認できます。クラウドによる協業のための基盤として利用できるうえ、お互いに図面を紙に印刷するなどの手間のかかる作業はもう必要ありません。
現場で作業をする技術者が電気図面に間違いを発見した時、今まで通りの手順を踏む場合とクラウドを利用する場合と、どのような違いが考えられるでしょうか。
今まで通りの手順を考えると、やはり図面は紙に印刷していることが多いと思います。
一方クラウドを利用すると
Store Share Viewという名前から、どんな機能をがあるのか想像していただけると思います。その名の通り、
EPLANのプロジェクトをクラウド上に保存(Store)して、
プロジェクトの全関係者がアクセス(Share)し、
いつでも閲覧(View)できる というものです。
閲覧だけでなく、コメント機能もあります。
アクセス権を付与されたユーザーがログインしてプロジェクトを確認し、赤ペン機能を使ってコメントを書き込み、作業の進捗を表示することが可能です。
ここまでクラウド…と言ってきましたが、EPLANクラウドが利用できるようになっても電気設計のオリジナルデータは「自社サーバーやネットワーク上で管理」されます。共有したい設計データのみをEPLANクラウドにアップロードできます。設計変更があった場合は、オリジナルデータを修正します。そして再度EPLANクラウドに最新情報をアップロード。
このように、EPLANクラウドにすべての設計データが自動でアップロードされるわけではないので、ご安心ください。
データを活用した電気設計にこれから取り組もうかという企業が日本には多いので、なかなかクラウドを活用と言われてもピンとこない方が多いのではないかと思います。しかし、今年のハノーファーメッセを見て総合電気CADが普及しているヨーロッパでは、設計データを途切れさせることなくどこまで共有できるかがキーになっていると感じました。自社内だけでなく協力会社も巻き込み、設計から製造までの生産効率をあげるための大切な鍵の1つであることは間違いないでしょう。
EPLANオンラインフェア会場にまだアクセスできます。
当日行われたプレゼンテーションなどご覧いただけます。
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