…これらは、1社単独では解決できない大きな課題です。これを解決するためには、製品やソリューションにとどまらないイノベーションが必要です。お客様のバリューチェーンを取り巻く様々なプロセスを理解し、新しいエコシステムを検討し、包括的なソリューションを開発する必要があります。これは、標準化によってのみ可能であると確信しています。
このテーマについて2023年のハノーバーメッセでEPLANとリタールは「Automation twin・Production twin・Product twin」という3つのデジタルツインを連携させ、エコシステムを進化させるというコンセプトをご紹介しました。ブースでは、デジタルデータ、デジタルツインを活用して生産性向上を進めようという大きなテーマにそって展示がされていました。
ヨーロッパではすでに標準化やデータ活用は当たり前になっており、その状態で何を目指しているか、何がしたいか、そのために何をしなければいけないかがとても分かりやすく、全体最適に向けて動いていました。
EPLANを中心とした電気設計のエリアでは、EPLANの設計データ活用のプラットフォームと、関連する周辺のシステム・ソフトウェアとの連携によって世界が広がっていることに重点を置いた内容でした。
例えば、機械CADやプラント設計、シーメンスや三菱などコントローラ各社のエンジニアリングソフトなどとの連携によってデータ活用のエコシステムができていることを紹介。これを活用することで設計効率化ができ、より精度が高く、有用なデジタルツインが作れ、シミュレーションも可能になります。
シーメンスTIA Portalとの連携
機械CADとの連携
リタールは、特に脱炭素に関連して電力や再生可能エネルギー向けに、屋外用の箱やスピーディーに納品できるよう内部機器も含めて標準化して半製品化した接続箱などを展示。また扉のハンドルと鍵、サーモスタット、内部空調とその管理システム、ケーブルハウジング、積層表示灯、サポートアームなど盤のアクセサリも数多く並べ、標準化されているモジュラーソリューションとして、EPLANで簡単にデータを呼び出して設計できたり、オンラインショップで購入できることなどを通じて、調達と購買を効率化できることなどを提案していました。
制御盤製造エリアでは、リタールの電線加工機など自動加工機RAS(Rittal Automation System)をはじめ、製造工程の自動化・効率化を提案していました。
目玉展示は、EPLANの設計データをインポートすると、電線のカットから皮剥き、圧着端子の取り付け、マーキング、加工済みの電線の整理まで一括で行うことができるワイヤターミナルの新製品「WT C10」。0.6〜6mm2の最大36種類の電線を、待機時間なく取り替えながら加工できます。
また箱への穴あけ加工を行うミリングターミナル「MT」や、卓上式電線加工機やマーキング装置を組み合わせて手作業を効率化する作業机、完成した箱の移動・運搬を容易にするリフターなど半自動から全自動まで、多様な自動化・効率化ソリューションを提案。各展示にはどれだけの時間が削減できるかの表示がされており、生産性向上の効果を分かりやすく紹介していました。
すでに標準化やデータ活用は当たり前になっており、その状態で何を目指しているか、何がしたいか、そのために何をしなければいけないかがとても分かりやすく、全体最適に向けて動いていました。
公開日:2023年6月9日
最終更新日:2023年10月13日