回路設計や電気設計は、長時間にわたり細かい図を見て行う仕事です。そのため、目の疲れに悩まされている人も多いでしょう。ここでは、疲れ目や眼精疲労を予防し、回復する方法をご紹介します。
目の疲れは、目を使いすぎることが原因です。
特に回路設計をしているエンジニアは、仕事中モニターを見続けているので、目を酷使しています。
ノートPCやPC用モニターの画面は、ピクセルという点の集まりが点滅して画像や文字を表現しています。回路設計の作業中は常に光の点滅を見ているので、目にかかる負担が大きいのです。
(小さい文字や細かい作業が多い…)
疲れ目の症状には、痛みのほかに次のようなものがあります。
疲れ目は、病気ではありません。目を使いすぎて疲れているのですが、休めば回復します。
疲れ目が慢性化したものが眼精疲労です。目以外にも頭痛、めまい、吐き気、肩こりなどの症状が見られ、回復までに時間がかかるようになります。
できるだけ、疲れ目のうちに回復させておきましょう。
IT機器を使いすぎて目が疲れると、目以外にもいろいろな症状が出てきます。
「IT眼症」「VDT症候群」「テクノストレス眼症」などといわれるものです。
IT眼症の症状は広い範囲に現れ、肩こり、背中の痛み、手足の指のしびれなど身体的症状に加えて、イライラ、不安感、抑うつ状態など精神的な症状が出ることもあります。
回路設計で目を酷使しても、疲れ目や眼精疲労を予防するためには、次のような方法があります。
一番大事なのは、目を休めることです。できれば、1時間おきに10分~15分くらいは目を休めます。画面ではないものを見て、眼球のストレッチ(後述)や上半身のストレッチをしましょう。
ブルーライトは目に悪い影響があることは、よく知られています。PCやスマートフォンにブルーライトをカットするアプリケーションをインストールしたり、モニターのナイトモードを使用したりしましょう。会社のPCでアプリケーションをインストールできない場合は、ブルーライトカットの眼鏡を使用する方法があります。
ドライアイを防ぐため、目を乾燥させないことも大事です。仕事中には、まばたきを増やしたり、ドライアイ対策や涙液タイプの目薬をこまめに使ったりしましょう。
帰宅したら蒸しタオルを目の上に当てると、涙の蒸発を防ぎ、血行促進にもなります。
モニターの一点をじっと見ていると、目の筋肉が動かなくなり、目が疲れます。顔の位置を動かさずに目だけを動かしてあちこち見ることで、目の筋肉を動かすことが可能です。
作業しやすい環境を作ることで、目にかかる負担を減らします。例えば、次のようなことに注意しましょう。
目に良い栄養素は、ビタミンA、ビタミンB群 、ルテインなどです。これらは体内で合成できないので、食事で取る必要があります。
ビタミンAは豚・鶏のレバー、うなぎ、しそ、にんじんなど、ビタミンB群は豚肉、アーモンド、卵など、ルテインはほうれん草やブロッコリーなどに多く含まれています。
回路設計していて疲れた目を回復させる2つの方法
疲れ目になってしまったら、なるべく早く回復させましょう。そのままにしておくと、慢性化する可能性があります。
休憩を取るときには、眼球のストレッチを行いましょう。次のような動きをセットで3回程度繰り返します。
血行の悪さも疲れ目の原因になります。帰宅したら目に蒸しタオルを当てて、血行促進と潤い補給を行いましょう。
オフィスでは、目の周りのつぼを押すと簡単に血行促進できます。疲れ目に効くつぼは、目頭と鼻の間のくぼみ(晴明)や、目尻の上のくぼみ(太陽)などです。力を入れすぎないように注意しましょう。
エンジニアは長時間画面を凝視することが多く、目の疲れが出やすい職業です。疲れ目が眼精疲労になってからでは回復に時間がかかるため、疲れ目のうちに予防・対策を行い、慢性化を防ぎましょう。それでも何らかの症状が出たらすぐに眼科へ行くことをおすすめします。早期発見・早期治療が一番です。
参考: