機械設計から電気設計へと移行するメカトロニクス

ものづくりにおいて、モーターの駆動やスイッチのオン・オフの制御など、あらゆる場面で機械設計と電気設計が並行して行われるようになっている。ものづくりにおける電気設計の意義、そしてIoTも含めた今後の展望について紹介します。

メカトロニクスとは

メカトロニクスとは「機械工学(メカニクス)と電子工学(エレクトロニクス)が融合したものとして提唱された考え方です。例えばエアコンであれば、風を送り出すための機械的な要素だけでなく、部屋の温度や人の動きなどを検知してコントロールを行う、エレクトロニクスの要素が必要となります。機械的な制御からコンピューターを用いた電子的な制御が一般的となった現在、機械や電気製品のほとんどがメカトロニクス製品ということができるのではないでしょうか。このような流れを受け、従来のように機械は機械、電子は電子として分割して考えるのではなく、機械と電子を総合的に見るのがメカトロニクス的な考え方です。

電気設計と機械設計の連携

電気設計と機械設計の連携の必要性

現状では電気設計と機械設計が一緒に行われているケースは少ないのではないでしょうか。しかし実際には、例えば電気的な要素であるハーネスの取り回しが、機械設計分野であるフレームの形状に影響を及ぼすなどという現状もあります。そのため、電気設計と機械設計の間には密な連携が求められています。電気設計者と機械設計者が意思疎通のために、状況を共有し合う場や仕組みがますます必要になると考えられます。

電気設計と機械設計の連携に必要な互換性

しかし電気設計と機械設計の間にはいくつかの壁があります。例えば、電気設計者は回路図や電気設計書を扱うのに対し、機械設計者が扱うのは3Dの形状データや機械図面です。これらはそれぞれに仕様が異なるため、多くのケースで使用するCADが違います。しかし前述のように、現在の製品設計を機械設計や電気設計だけで独立して行うことは難しく、お互いがより詳細に現状把握するために必要なのが電気設計CADと機械設計CADの互換性です。例えば電気設計者と機械設計者が使用するCADに互換性があれば、お互いの図面や3Dデータを重ね合わせることができ、より効率的な設計が可能になります。

電気設計の今後

電気設計の重要性

電子情報技術の発達により、近年メモリの小型化が進んでいます。これに伴い機械に搭載されるプログラムの量が大幅に増え、また従来の機械的な制御に比べ、プログラムによる電気的な制御は機械の小型化にも影響を与えます。例えば従来であれば歯車の回転数を別の歯車をかませてアナログで表示していたものが、小さなセンサーによりデジタルでカウントできるようになるなど。このような製品の小型化や高機能化の流れを受け、電気設計の重要性はどんどん増えると思われます。

IoTと電気設計

電気設計の重要性を加速させる要因のひとつにIoTも挙げられます。機械をインターネットに接続するために、通信機器やセンサーを搭載する必要があるためです。ハーネスの取り回しやマウントといったハード的な部分のみならず、電磁場による影響やデータの送信状況などのソフト的な部分の検証もますます必要となるでしょう。

スムーズな電気設計のためのツール

前述の通り電気設計は今後さらに重要性を増していきます。つまり電気・電子分野の設計開発の効率が、製品開発の効率に大きく関係するようになります。

電気設計と機械設計の連携が良いツールは競争力になる

電気設計に強みを持つことは競争力となります。電気設計と機械設計の相互の情報共有をするのが最初の一歩となるでしょう。機械設計と連携が良く、効率的な電気設計を行えるツールの検討が必要です。

参考:

関連記事