協力会社との図面のやり取りでは図面をPDFにして、メールで送ることが一般的です。制御盤の保守メンテナンスでは紙に印刷された図面を用いることが一般的です。何か変更があった場所は、図面に直接書き込まれていきます。何年も何年も同じ図面に文字が書きこまれていくと、どれが最新情報か読み取れないということが起こります。また、手書きの文字では、人によってはクセが強くて読み取れないということも考えられます。
部品の交換が繰り返された制御盤と手元にある図面が違う場合…図面に書いてある手書きのコメントを読み解き…メンテナンスをしていく。もしくはベテラン作業者のサポートによって保守メンテナンスをしていくのではないでしょうか。では、保守メンテナンスで部品を何度も交換しているけれど、制御盤と図面が同じである場合、作業効率はどの程度上がるでしょうか。
EPLANはこの「紙図面と赤ペン」という長年のソリューションをデジタル化しました。
EPLAN eVIEWとは
EPLAN eVIEWとは簡単に言うと「ブラウザで図面が確認でき、変更も共有できる」ソリューションです。タブレットの中に完成図書となるデータが入っているのではなく、EPLANのクラウドソリューション EPLAN Cloudにそれらのデータがアップロードされています。なので、インターネットがつながっていればプロジェクトにどこからでもアクセスが可能となります。
eVIEWのメリットとは?
EPLAN eVIEWはアクセス権限を持っている人はだれでもプロジェクトにアクセスができます。EPLANのライセンスを持っていなくても図面を共有できます。部署や会社を超えてプロジェクトを共有することができるので、回路図を書く電気設計者と制御盤の製造工程に携わるエンジニア、実際の設備の保守メンテナンスに携わるエンジニアなどが、同じ図面を見ることができる、ということです。
eVIEWには、作業者が共有された回路図に赤ペンを入れることができます。ちょうど紙の図面、赤ペンで書き込みを入れるような感覚です。紙図面との違いは、その共有方法です。
紙図面に赤ペンを入れた場合は、それをスキャンしてPDFに直し、メールに添付、もしくはFAXで図面を送るやり方になります。eVIEWで赤ペンを入れた場合は、コメントを入れた時点でそのデータが共有されます。
赤ペンが入ったことは自動で設計者に通知が行くので、別途メールを打つ必要はありません。設計者は回路図につけられたコメントを確認し、設計を修正します。そして更新されたデータを再び共有するだけです。
このように、図面を介したスムーズなコミュニケーションをとることが可能です。
この動画ではeMANAGEというソリューションを使い、プロジェクトを共有するところから紹介しています。
eVIEWの機能
- 赤ペン機能
設計変更要求など、設計チームに対してのコメントを入れるために使います。要求された赤ペンに「承認」「完了」などのステータスをつけることができるので、進捗が明確です。
変更履歴は保存・確認できます。 - 緑ペン機能
現場内で共有するコメントを緑ペンでつけることができます。(設計チームにはフィードバックされないものです) - 常に最新のドキュメントを閲覧可能
古い、判読しにくい、または情報が不足しているドキュメントは、保守やメンテナンスでは問題です。eVIEWを使えば、Webブラウザを使って最新の回路図に簡単にアクセスすることができます。 - どこにいても回路図やプロジェクトが見ることができる
eVIEWでは、インターネットブラウザを使用して、どこからでも変更内容を表示したり、コメントしたりすることができます。
設計者、製造エンジニア、保守エンジニア、管理者は、同じ場所にいなくても大丈夫です。部署や企業を超えて、共同で作業できます。 - データセキュリティ
eVIEWではアクセス管理が可能です。誰がプロジェクトのデータにアクセスできるか明確に管理できます。データのセキュリティを確保します。 - デジタルデータのメリットを最大限に生かす
EPLANのプロジェクトをデジタルデータのまま共有できるので、回路図間の接続を確認するクロスリファレンス機能や、3Dデータの確認、変更管理などができます。図面の印刷は必要なページのみにすることができるので、印刷時間の削減、印刷費用の削減にもつながります。
eVIEW Freeの活用イメージ
ドイツから送られたプロジェクトデータを使ってイギリスで制御盤のデジタルプロトタイプを配置しています。
公開日:2020年10月20日
最終更新日:2024年5月7日