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実録!Eplanで回路図を書いて製造加工機と連携、盤を組み立てるまでやってみた- 世界標準の総合電気設計CAD EPLANブログ

作成者: Admin|Dec 10, 2024 12:43:21 AM

制御盤の部品配置作業を支援するEplan Smart Mountingと、
制御盤の配線作業を支援するSmart Wiringというソリューションのプロモーション用に、
デモ制御盤を1面作るというプロジェクトが立ち上がりました。

本プロジェクトでは、
Data Portalから部品データをダウンロード、Electric P8とPro Panelを使い設計し、
EplanデータをリタールのPerforexにインポートして、盤の穴あけ加工をしました。

制御盤の組立・配線にはSmart MountingとSmart Wiringを使いました。
規模は違えど、実際に設計から製造までデータの連携をした記録です。

Eplanとリタールのデータの流れ

本プロジェクトでは、電気設計者としてのバックグラウンドも豊富で、Eplanのテクニカルエンジニアとして約10年のキャリアを持つ電気設計者と、
中板も電線も触ったことはないマーケティング担当者がサンプル制御盤を実際に作りました。

設計から製造までデータがつながるEplan、どのようにつながっていくのか実録レポ形式でご紹介します。

一見何の問題もなくスムーズにいくと思われたこのプロジェクト、実はいろいろなことがありました。

もくじ
  1. STEP.1 Data Portalから使用部品のインポート
  2. STEP.2 Electric P8で回路図をかく
  3. STEP.3 Pro Panelで3Dレイアウト
  4. STEP.4 製造連携 リタール 製造加工機
  5. STEP5.制御盤組立作業
  6. リタールアプリケーションセンターで体験できます

 

登場人物

Electric P8・Pro Panel 担当

産業設備の電気設計、PLC、現地立ち上げ、ほぼすべてを経験してEplanに入社。電気設計の知識、Eplanの知識も豊富なエンジニア。

Smart Mounting・Smart Wiring担当

Eplanが大好き。だけれど電気設計の基礎知識はなく、回路図は読めない。いつかフォークリフトを運転してみたいと思っている、マーケティング担当。

 

STEP.1 Data Portalから使用部品のインポート

本プロジェクトで使用する機器は、Data Portalに掲載されているもので構成しました。

Data Portalで使用部品を検索、Electric P8にインポートして回路図を書きました。

Data Portalの部品検索方法が、昔よりかなり良くなっていたよ。

STEP.2 Electric P8で回路図をかく

Data Portalからインポートした部品データを使って回路図を書きます。部品をレイアウトスペースにドラッグすると、シンボルが表示されます。

Data Portalからダウンロードした部品情報に、必要な情報を付け加えたり修正したりして回路図作成しました。今回のプロジェクトでは、Electric P8のシンボル間の自動結線機能やスマートコネクト機能が活躍しました。

Data Portalからダウンロードした部品情報を、プロジェクトに合わせて修正・変更しました。回路図はElectric P8のシンボル間の自動結線機能や、レポート機能でサクサク書けてよいね。

Eplanの電気CADの機能をまとめて紹介している記事

STEP.3 Pro Panelで3Dレイアウト

Electric P8で回路図が作成できたら、Pro Panelで制御盤内3Dレイアウト設計に移ります。

回路図で使用した情報を活用するので、配置する部品をドラッグ&ドロップするだけで3D部品が配置できます。部品情報に付与されている、穴をあける位置情報を元に、ネジ穴の場所を中板に反映します。

今回はDINレールとダクトの穴あけ位置は、修正を加えて調整しました。

3Dレイアウトスペースに置くだけだから、レイアウトはスムーズにできた。機械で加工するので、ダクトとDINレールの穴あけ位置の確認は重要で、修正が必要だったところもあったね。

部品にはどこからどの方向に電線を接続するか、という情報も含まれています。
この情報を元にルーティング機能を使うと、自動で配線経路・配線長が計算されます。

STEP.4 製造連携 リタール 製造加工機

Eplanで作成した設計データをエクスポートし、穴あけ、カットアウト、ねじ切りを自動で行うリタールのPerforexに渡しました。データのやり取りは簡単ですが、事前に穴あけ情報など、部品データを正確に登録する必要があります。


リタール Perforex MT

加工した中板

EplanプロジェクトデータをPerforexで読み込んで、加工開始ボタンを押すだけ!ツールもPerforexが自動で持ち替えて、穴あけ、ネジ切までできる!

電線もリタールの全自動電線加工機 ワイヤーターミナル WT Cで加工できます。

今回は機械を使わずに電線を準備しました。

 

STEP5.制御盤組立作業

今回は、制御盤の組立どころか、中板も初めて触るマーケティング担当者がSmart MountingとSmart Wiringを使って制御盤を組立・配線しました。

Smart MountingはPro Panelで設計した3Dのデータをベースに、どこに何の機器を配置するのか、制御盤の組立作業を支援するツールです。

中板が重い!

まずは穴をあけた穴板にDINレールとダクト、機器を取り付けていきます。

Smart Mountingの3Dデータのおかげで、部品と取り付け位置、順番など把握することができました。配置済み部品のステータスを変更するステップ、達成感を積み上げていきます。


この作業は3Dレイアウト表示のおかげで難なく完了しました。

STEP5.制御盤結線作業

続いて結線作業も行っていきます。Smart Wiring上で必要な電線の種類と長さを確認し、指示された長さに沿って切っていきます。端子の圧着は初めてなので手こずりました。

初めての圧着

フェルール端子のみ、リタールの自動圧着マシンRCを借りて圧着。
圧着の失敗も少なく、差し込むだけで圧着してくれるので作業効率は上がりました。

初心者には自動マシンが心強いです。

圧着が終わったのでSmart_Wiringの指示に従って配線をしていきます。
回路図は読めないので、3D表示に従って部品に差し込みます。

 

RCでフェルール圧着、差し込むだけが一番ラクにできました。

初めての制御盤組立作業は、Smart MountingとSmart Wiringを用いて、一人で完遂することができました。もちろん

完成!

Smart Wiringの指示通り電線を切ると少し長めでした。
手での圧着はこれでいいのか不安になってしまったので、自動圧着、差し込み式が一番簡単で間違っていないと確信も持てました。

リタールアプリケーションセンターで体験できます

製造工程まで連携できる電気設計データは、制御盤加工機や、制御盤組立・配線デジタル指示ツールを用いた製造支援までつながりました。

Smart MountingやSmart Wiringを使って、初心者でも組み立てることができました。

これのフローを実際のプロジェクトで適応する場合、設計データの作りが重要になります。今の設計データを製造連携に生かすことができるのか、
ご興味のある方はぜひリタールアプリケーションセンターにお越しください。

リタールアプリケーションセンターでは、電気設計から製造まで一連の流れを体験することができます。

リタールアプリケーションセンターWEBサイト

掲載日:2024年12月