IEC規格とは?JIS規格、ISO規格との違い
2024/04/02
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仮想現実(VR)と拡張現実(AR)は、私たちの日常に入り込んできて、昨日の空想科学物語が今日は現実になってきました。企業もこうした進歩的なテクノロジーを活用しています。この、VRとARについて2回に分けてお伝えします。
VRとARの用途は、インダストリー4.0の時代に産業界への道を見出してからずいぶん経ちます。こうしたテクノロジーはまだ開発の道半ばにあるとはいえ、VRやARを活用した成功例は数多くあります。
VRとARを利用してきた業界の最大手の先駆者と言えば、自動車産業、機械・プラント建設業、そしてその操作技師たちなどがあります。さらに、航空宇宙産業ですら、コンピュータで生成した3Dリアリティの利用に成功しています。フライトシミュレータがパイロットの教育と訓練に使われている一方、仮想現実と拡張現実もまた、キャビン設計の開発やキャビン設備の組立てに一役買っています。
Lufthansa Technikは、VIPクライアント向けの飛行機に使用する設備の設置のサポートとして、レーザーベースのARシステムを使い始めています。プロジェクターは移動式で、飛行機内への設置や、位置調整も簡単です。
テンプレートはバーチャル3Dモデルから選んだエレメントの輪郭に対応しています。これが構造上の正しい位置に投影されることで、設置するコンポーネントの配置と位置調整のアシスタントとして機能します。
ARシステムを導入したことで、設置作業を中断したり、確認したりする時間が省け、従来の位置合わせツールを使った場合に比べ正確性と効率がアップしました。
自動車産業では、その開発プロセスのための特別な目的をもって仮想現実に注目しています。
VRスタジオでのデザインチェックの間に吟味されるのは、車両全体の外面だけではありません。車内のバーチャルカメラが、使用素材の細密な表面構造、影、さらに反射まで、そのすべてをリアルにシミュレートして映し出します。高画質と優れたコントラスト比のおかげで、ごく細かいディテールまで検討することができます。
これにより、開発段階の、いわゆる目標性能比較中に誤差に気付くことができ、必要に応じて修正できるのです。
2017年の実証研究結果(ライニッシェ大学ケルン・テクニカルサイエンス学部)
アンケート回答者:ドイツの産業企業でITおよびデジタルサービスを担当する幹部社員
VRヘッドセットが多くの家庭で使われるようになるにつれ、企業におけるVRとARアプリの使用も増え続けています。2020年までにドイツだけで約10億ユーロがこのテクノロジーに投資されるだろう、という調査報告もあります。
仮想現実または拡張現実をすでに使用している会社は、全体としての費用を大幅に削減し、製品やサービスの品質を向上させ、問題の発生件数を抑えることができています。
...トレンド紹介「第2回 VRで新たな次元へ」へ つづく
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