IEC規格とは?JIS規格、ISO規格との違い
2024/04/02
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求人サイトでは、経験者のみを対象にしたものから未経験者可のところまで、「電気設計」にかかわる職種の募集が多く見られます。ひと口に電気設計と言っても、必要な知識や設計する装置は企業や配属された部署などによってさまざまです。本稿では、電気設計の基礎知識や設計する装置の例をいくつか紹介します。
電化製品が身の回りにあふれ、工場でのオートメーション化がどんどんと進む今の時代。電気設計ができる人材は、どの分野の企業でも重宝されます。電気設計は専門的な知識と技術が必要なため、電気系学部またはその関連学部卒業の人や経験者のみを募集対象にしているのが一般的ですが、なかには学部不問あるいは未経験者可としている企業もあります。現時点で経験のない人でも電気設計に携われるチャンスはあるということです。では、どのような知識や資格を身に付ければ、電気設計者として活躍できるのでしょうか。
電気設計をするうえで必要な知識や、持っていると有利な資格についてご紹介します。
電気設計をするうえでまず知っておかなくてはいけないのは、電気部品に関してでしょう。何を設計するかによって使われる電気部品は変わってきますが、そのなかでも導線やコイル、スイッチやモーターなどのように、すべての電気設計で使われる部品もあります。各電気部品の用途や規格、形状などを知っておくことは電気設計をするうえで必要不可欠な知識と言えます。
電気設計をするうえで回路設計や回路の読み取りは必ず行う作業ですので、電気シンボルや回路図に関する知識も必須です。頻繁に使われる部品の電気シンボルについては、覚えておくといいでしょう。ただし電気シンボルは種類が膨大なため、すべてを覚えることは困難です。JIS規格のJIS C 0617にまとめられているので、ハンドブックを購入したりJISC(日本産業標準調査会)のデータベースを利用したりするなどして、いつでも確認できる状態にしておきましょう。
また、回路図には電気回路と電子回路、論理回路とがあります。それぞれの意味や用途を理解し、読めるよう知識を身に付けておかなくてはいけません。
電気工事士とは、自家用および一般用電気工作物における工事に関連する専門知識と、その技能を持つ証明として与えられる資格で、第一種と第二種があります。この資格がなければ電気設計ができないというわけではありません。しかし資格を取るために勉強することで間違いなく知識の量は増えますし、他者に自分の知識や技量を示す証明にもなります。未経験から電気設計職への転職活動にも役に立つことでしょう。
自身がどのような製品に携わりたいかによって、電気設計をするものも変わってきます。また、製品そのものの電気設計ではなく、その製品を生産するための設備に関連する電気設計もあります。ここでは、電気設計をする装置についていくつか見ていきましょう。あくまでもほんの一例です。
自動車というと機械設計のイメージが強いですが、実際に動かすためには電気機器が使われているため、電気設計が必要になります。車好きの人であればこのような形で携わるのもいいのではないでしょうか。また、生産現場においても自動車は多く使われており、無人搬送車AGVの導入も進められています。自動車における電気設計は一般から専門分野まで幅広いニーズがあると言えます。
日々物を製造し続けている工場のラインでは、自動化設備が活躍しています。それを動かしたり制御したりするのに電気機器が使われています。また、ラインに使われているロボットアームや監視用モニターやセンサーなど電気設計が必要な機器は多岐にわたります。 工場の生産ラインが止まってしまえば製造ができません。またコストダウンや生産性アップなどのため、ラインには随時改良も加えられていきます。そこにおける電気設計のニーズはとても大きいと言えるでしょう。
工場内で使われている電気機器は生産ラインだけではありません。工場内の空調や照明、監視システムなどその他の設備にも多く使われており、そのすべてにおいて電気設計が必要となります。工場で作られるものは先にご紹介した以外にも冷蔵庫や洗濯機などの家電、そのほかさまざまです。もし自身に好きな製品があるのであれば、製品そのものの設計ではなく、生産ラインの設計に携わるのも面白いかもしれません。
電気設計に必要な知識や設計する装置についてご紹介してきましたが、実際には、企業や配属される部署により内容はかなり異なります。同じ「電気設計」という仕事でも、場合によっては自分がまったく希望していなかった業務についてしまう可能性もあります。電気設計の仕事に就こうと考えている場合には、業務内容をあらかじめしっかりと確認することが大切です。
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