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【開催レポート公開中】2020 EPLANバーチャルフェア

作成者: Admin|Nov 4, 2020 5:00:00 AM

2020年9月15日に世界の電気設計の最新トレンドを紹介するEPLAN バーチャルフェアが開催されました。
世界の電気設計の今を知ることのできるこのイベントに、世界中から2000名を超える参加者に来ていただきました。ありがとうございました。

現在2020 EPLANバーチャルフェア日本語レポートを公開中です。

今年のバーチャルフェアでは「電気設計のデジタル化」「制御盤設計製造のデジタル化」についてのトピックスが多くありました。
日本の皆様限定で、EPLAN JapanがまとめたEPLANバーチャルフェア開催レポートを作成しました。
EPLANバーチャルフェアには興味があったけど見逃した、日本語レポートなら欲しい…という方ぜひご活用ください。

開催レポートのダウンロードはこちら

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EPLAN バーチャルフェアとは

2020年で5回目となるEPLAN バーチャルフェアは、デジタル化と自動化プロジェクトなど、現在のエンジニアリングトピックをご紹介します。

世界のエンジニアリングを知り尽くしたEPLANトップクラスによるエキサイティングなライブトークや、グローバル企業の代表者によるプレゼンテーションなどをお届けしました。

基調講演:マグトロニクス社

英語タイトル:Electronic Manufacturing Service company Master of Challenge
 
プレゼンテーション概要

世界中のエンジニアが集まるEPLAN Virtual Fairで日本企業株式会社マグトロニクスより基調講演がありました。株式会社マグトロニクスは制御を取り巻くトータルソリューションを提供している会社です。常に納期・コスト・品質を求められている同社が、お客様と共に、どのように制御盤の計製造方法を変えているか具体的な削減工数とモジュール化というお話を聞くことができました。

日本語版レポート担当感想
EPLANは設計から製造までつながります、とよく謳っています。これについて実際のユーザーさまからお話を聞くことができました。制御盤は一つ一つ仕様は違うけれど、機能観点で見れば同じである。これを、モジュール化にして各機能ブロックをお客様に提案している。そして設計データを実際に製造(ハーネス加工)で活用と、効率的。

組み合わせで設計・製造ができるのでモジュール化は、これからの制御盤業界でもスタンダードになってくるのではと、JEMAの制御盤2030を読んで感じていたので、それをすでに実践しているマグトロニクスは、日本の制御盤製造では数歩先を走っていました。

 
 

エンジニアリングの自動化 -  クラウド技術

英語タイトル:Automation Engineering – Added Value Through Cloud Technology
 

プレゼンテーション概要
企業が何かを作るとき、仕様検討・設計・製造・・・と様々な企業が協力して1つの製品をつくります。ビジネスにおいては企業間の協業、また企業と顧客とが互いに依存・相互作用しながら事業を発展させていく様子を、自然界の生態系になぞらえてエコシステムと呼ぶようになりました。
このエコシステムの企業間のコミュニケーション、または同一企業内でも部署間のコミュニケーションは未だに紙ベースで行われていることが多いです。これをデジタル化(Digitization)し、クラウド技術を活用することでエコシステム全体で生産効率をあげる、これがEPLANの挑戦です。
EPLANはエコシステムを構成している企業に、クラウド技術を活用するとどんなベネフィットを提供できるのか発表しました。

日本語版レポート担当感想
設計から製造までつながる電気設計とよく日本ではEPLANの説明で使っていましたが、クラウドを活用することで製造どころか全方向につなげるんですね。ヨーロッパと日本の製造業の在り方は違うから設計データをクラウドで活用とか…日本にはしっくりこないのでは?とこれが出てきたときに思った私ですが、今回のプレゼン聞いて「設計データは、それをどう活用していくかがこれからのカギなのかも。だから設計データがアナログのままのだと、世界の製造業が進み始めた時に、後れを取るのかも。」と感じました。  

Leadership Talk: データ整合性と品質

英語タイトル:Leadership Talk: Data Consistency and Quality

プレゼンテーション概要
EPLAN Cloudというクラウドベースソリューション、EPLANがサブスクリプションライセンスの提供を始める背景に設計データの整合性と品質というテーマがあります。企業のエコシステム間で設計データの共有をする意義、部品のマスターデータの重要性、サブスクリプションライセンスを始めることについてLeadership Talkが行われました。

日本語版レポート担当感想
Round Trip Engineeringという初めましての単語がありました。「例えば機械データが1つ変更されたら、付随する他のデータとシンクロすること」と言われており、調べたところこれは「設計データの継続的な同期」のようです。(やまさき調べ)
エコシステムの企業間で、制御盤レイアウト設計に影響を及ぼすような変更が電気設計で行われれば、それの変更は電気設計にもすぐに伝わる。試運転の段階で部品の変更などがあれば、もちろんその変更も電気設計にすぐ伝わるようなデータの流れを、EPLANでも作れるように移行していくようです。

そのためにePULSEがあり、EPLANサブスクリプションライセンスの提供をしていきますよという話でした。
一言でいうと「設計・製造デジタル本格化のための準備」といったところでしょうか。

参考:【プレスリリース】EPLANはライセンスのサブスクリプションモデルを発表

制御盤製造におけるバリューチェーンの紹介

英語タイトル:Improvement of the Value Chain in Panel Building
 

プレゼンテーション概要
制御盤を設計・製造・メンテナンスまでデータでつながるバリューチェーン。どのようなステップを経て効率的に制御盤を作るのか。どんなメリットがあるのか、今回のVirtual Fairでは概要を紹介していました。

日本語版レポート担当感想
EPLAN Japanとリタールは今年に入ってからバリューチェーンウェビナーを毎月1〜2回開催していました。私たちがやっていたウェビナーではバリューチェーンのアイコン一つ一つがどんな作業か、どんなメリットがあるのかをソフトウェアデモやプレゼンテーションでご紹介しました。今回のVirtual Fairではオーバービューという感じで、バリューチェーンの∞ループがどう繋がっていくか、という内容でした。このレポートを読んでくれた方は、是非バリューチェーンウェビナーの動画アーカイブもご覧ください。 

 
参考:EPLAN×リタールバリューチェーンウェビナー 電気設計|EPLAN 公式 You Tube 

EPLAN Data Portalアップデートイベント

英語タイトル:Virtual Manufacturer Update Event
 
プレゼンテーション概要

EPLANプラットフォームバージョン2.9 の「Service Pack 1」のリリースで、EPLAN Data Portalが新しくなりました
EPLAN Data Portal はクラウドサービスEPLAN ePULSEに統合され、インターフェースを一新しました。
今回のVirtual Fair 2020では部品メーカーに向けて、何が新しくなったのかEPLAN Data Portalだけのアップデートイベントを行いました。
新しいData Portalを実際に動かしながら、新しくなった機能の紹介、EPLAN Data Standardと呼ばれる新しい部品のデータ基準と開発中のReport Centerの紹介をしました。

日本語版レポート担当感想
EPLAN Data Standardという基準を使い部品データの標準化を推進する背景に、電気設計のデジタル化の礎は部品データだという考えがあるんですね。部品から始まる設計のデータ化。新しいData Portalはとっても使いやすくなったので、是非ちらりでも見ていただきたいです!部品のラインナップ見放題です。

基調講演:標準化は神話ではない

英語タイトル:Standardisation Is not a Myth
 
プレゼンテーション概要

ドイツ制御盤メーカーのHanseatic Power Solutions GmbH(HPS)社によるユーザー事例紹介。

同社はEPLANを導入して電気設計の時間を25%短縮しました。具体的にどのような作業を効率化したのか、20分で発表しました。今回大きく取り上げられたソリューションは「EPLAN Pro Panel」と「EPLAN Cogineer」とです。実際のレポート類を惜しげもなく公開していました。

日本語版レポート担当感想
タイトルを日本語にすると「標準化は神話ではない」となり、なんだなんだとワクワクしました。今回のプレゼンテーションでは図面などを実際に見せながら、どのように標準化したかを発表していました。同社の事例は導入事例紹介としてすでにEPLAN ブログでも取り上げています。なので…欲張っていえば…標準化に至るまでの苦労話を聞きたかった…(むしろそれを期待していた)

しかし実際の図面や成果物を細かく見せていただいたので、ユーザー事例としては濃い内容だったのではと思います。

参考:【制御盤メーカー】HPS社(ドイツ)導入事例|EPLAN ブログ