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電気CAD導入時に機能比較をしすぎてはいけないたった1つの理由

作成者: Admin|Dec 25, 2021 10:00:00 PM

電気CADを選ぶときは、どの電気CADが1番使いやすいのか、どれが高機能なのか気になるものでしょう。そのため電気CADの性能や使い勝手など機能面に注目しがちです。または、どのCADなら今と同じような設計ができるのか、今と同じ設計方法やレポートの出力を新しいCADでもできるのかということも気になります。
しかしEPLANは電気CAD導入時に機能比較のしすぎはおすすめしません。なぜなら、機能比較をすると必ず「今と同じことができますか」という問いが出てきてしまうからです。

もくじ


既存の電気CADツールの入れ替えを検討

この記事をお読みの方のなかには、現在使用している電気CADの入れ替えを検討している方も多いでしょう。入れ替えの理由として「既存の電気CADのサポートが終了するから」「使っている電気CADの使い勝手が悪いから」「設計効率の向上を上層部から求められたから」「機械CADを入れ替えることになったから、一緒に電気CADも検討しています。」などさまざま。

電気CADの入れ替えを検討するにあたり、複数の電気CADメーカーからの説明を受け、比較検討することは大事です。ただそのとき、電気CADの機能ばかりを比較するのは得策ではありません。

基本機能の比較は、単純なマルバツ表であればすべて同じです。

比較検討の基準はなに?

電気CADを入れ替えるとなると、どうしても「今のCADと同じ機能」「今と同じレポートの出力」「今と同じレイアウト」など「今と同じことができるかどうか」に注目してしまいます。

異なるメーカー、異なる機能の電気CADを比較することは難しいものです。「この電気CADにはこのような機能があるが、別の電気CADにはこの機能はない」というように、機能を1対1で比較することは大変です。最初から要望する機能のすべてを満たす必要もありません。拡張機能として新しく追加できたり、すでにある機能を利用したりすることも可能だからです。

そもそも「今と同じことができるかどうか」というのは重要なことか考えてみてください。このレポート形式ではないとダメ…本当ですか?確認しましたか?そのやり方を別の方法で行うことでさらに効率が向上する可能性はありませんか?

よくある質問:今と同じレポートができますか?

新しい電気CADを導入する際、現状の設計方法やレポートをベースとしていると「今と同じものができるか」という点に焦点が当たってしまいます。すると、現在使っている電気CADと同じ機能、同じ操作で使える電気CADを探しがちです。

しかし、本当に現在使っている電気CADと同じやり方を踏襲する必要があるでしょうか。電気設計を入れ替え・導入するきっかけは何だったのかぜひ思い出してください。 現在使っている電気CADとまったく同じ仕様や使い方の電気CADを探すのは不可能であり、そればかりに着目していてもただ単に時間がかかるだけと言えるでしょう。それよりも早く新しい電気CADを導入し、新しい電気CADにいかに早く慣れるかを検討したほうが、結果として設計効率が良くなる可能性があります。

とはいえ、可能な限りストレスなく新しい電気CADを移行したいと思うのは当然です。そこで新しい電気CADへスムーズに移行するために、以下のポイントを抑えておきましょう。

サポートやトレーニングなどソフト面を考慮

今使っている電気CADでどうしても引き継ぎしたい機能や作業があるとします。しかし、新しい電気CADにはその機能はないかもしれません。その場合、機能がないからといってすぐに諦めたりカスタマイズするのではなく、設計手法を変えて対応できないか、既存の機能で対応できないのか販売元やサポートに追加できないか相談してください。

深い電気設計の知識を持ったサポートや技術スタッフがいる場合、解決策を提示してくれるかもしれません。

また、電気CADソフトのソフトウェアアップデートやPCの性能が変更になった場合にどのような対応になるのかも併せて確認すると良いでしょう。

ソフトウェアやハードウェアのバージョンアップは頻繁におこなわれているため、製品寿命も昨今は短命化の傾向にあります。このように環境に合わせてアップデートできるか、サポートは充実しているかといった点にも注目しましょう。

WordやExcelなどのOfficeソフトと違い、電気CADはインストールしたらそれで終了ではありません。ソフトウェアやPCのバージョンアップ対応、新しい機能の追加実装、使い方のトレーニングなどが充実していれば、より便利かつ使いやすなることが可能です。

まとめ

電気CADを新しく導入する場合、すでに使っている電気CADと同じ機能や使い方ができるかどうかを検討しがちです。しかし、ソフトウェアが変われば、やり方もアウトプットも基本的には変わります。機能比較にばかり時間をかけるのではなく、導入後にスムーズに立ち上げられるか、サポートは充実しているかなどソフト面の検討することで、既存の電気CADと同等もしくはそれ以上に使いやすい電気CADを導入できるかもしれません。 どのようなサポートがあるか、必ず問い合わせて確認してみるべきでしょう。

掲載日:2021年3月1日
最終更新日:2022年12月26日