電気CADを選ぶときは、どの電気CADが1番使いやすいのか、どれが高機能なのか気になるものでしょう。そのため電気CADの性能や使い勝手など機能面に注目しがちです。または、どのCADなら今と同じような設計ができるのか、今と同じ設計方法やレポートの出力を新しいCADでもできるのかということも気になります。
しかしEplanは電気CAD導入時に機能比較のしすぎはおすすめしません。その理由は、機能比較をすると必ず「今と同じ設計ができますか」という問いが出てきてしまうからです。
電気CADの入れ替えを検討の理由として、よく下記のような理由を聞きます。
電気CADの入れ替えを検討するにあたり、複数の電気CADメーカーからの説明を受け、比較検討することは大事です。ただそのとき、電気CADの機能ばかりを比較するのは得策ではありません。
基本機能の比較は、単純なマルバツ表であればすべて同じになるからです。
電気CADを入れ替え検討時には、どうしても「今のCADと同じ機能」「今と同じレポートの出力」「今と同じレイアウト」など「今と同じことができるかどうか」に注目してしまいます。
異なるメーカー、異なる機能の電気CADを比較することは難しいものです。
「この電気CADにはこのような機能があるが、別の電気CADにはこの機能はない」というように、機能を1対1で比較することは大変です。最初から要望する機能のすべてを満たす必要もありません。拡張機能として新しく追加できたり、すでにある機能を利用したりすることも可能だからです。
そもそも「今と同じことができるかどうか」というのは重要なことですか?考えてみてください。
このレポート形式ではないとダメ…本当ですか?確認しましたか?
そのやり方を別の方法で行うことでさらに効率が向上する可能性はありませんか?
新しい電気CADを導入する際、
現状の設計方法やレポートをベースとしていると「今と同じものができるか」という点に焦点が当たってしまいます。すると、現在使っている電気CADと同じ機能、同じ操作で使える電気CADを探しがちです。
しかし、本当に現在使っている電気CADと同じやり方を踏襲する必要があるでしょうか。
電気設計を入れ替え・導入するきっかけは何だったのかぜひ思い出してください。
現在使っている電気CADとまったく同じ仕様や使い方の電気CADを探すのは難しく、そればかりに着目していてもただ単に時間がかかるだけと言えるでしょう。
それよりも早く新しい電気CADを導入し、新しい電気CADで新しいやり方にいかに早く慣れるかを検討したほうが、結果として設計効率が良くなる可能性があります。
とはいえ、可能な限りストレスなく新しい電気CADを移行したいと思うのは当然です。新しい電気CADへスムーズに移行するためにのポイントは、サポートやトレーニング面です。
今使っている電気CADでどうしても引き継ぎしたい機能や作業があるとします。
しかし、新しい電気CADにはその機能はないかもしれません。その場合、機能がないからといってすぐに諦めたりカスタマイズするのではなく、設計手法を変えて対応できないか、既存の機能で対応できないのか販売元やサポートに追加できないか相談してください。
深い電気設計の知識を持ったサポートや技術スタッフがいる場合、解決策を提示できる可能性があります。
また、電気CADソフトのソフトウェアアップデートやPCの性能が変更になった場合にどのような対応になるのかも併せて確認すると良いでしょう。
ソフトウェアやハードウェアのバージョンアップは頻繁におこなわれているため、製品寿命も昨今は短命化の傾向にあります。このように環境に合わせてアップデートできるか、サポートは充実しているかといった点にも注目しましょう。
WordやExcelなどのOfficeソフトと違い、
電気CADはインストールしたらそれで終了ではありません。ソフトウェアやPCのバージョンアップ対応、新しい機能の追加実装、使い方のトレーニングなどが充実していれば、より便利かつ使いやすなることが可能です。
ソフトウェアが変われば、やり方もアウトプットも基本的には変わります。機能比較にばかり時間をかけるのではなく、導入後にスムーズに立ち上げられるか、サポートは充実しているかなどソフト面の検討することで、既存の電気CADと同等もしくはそれ以上に使いやすい電気CADを導入できるかもしれません。 どのようなサポートがあるか、必ず問い合わせて確認してみるべきでしょう。
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参考:電気設計専用CADについてまとめました。
掲載日:2021年3月1日
最終更新日:2024年7月18日