IEC規格とは?JIS規格、ISO規格との違い
2024/04/02
電気設計
電気設計プロジェクトにおける情報の共有は、設計者、作業者、機器ごとの担当者など、関係者全員が関与する重要なプロセスです。その中心に位置するのが「電気回路図」です。電気回路図は、設計から製造、検査、保守までを支える重要なドキュメントとなります。
一方で、電気設計の業務では、電気回路図の作成、確認、帳票類の作成、レイアウト設計、部品手配、そのほか部署間の調整など、さまざまな仕事が存在します。電気回路図を効率的に作成できれば、ほかの作業に十分な時間を確保できるのではないでしょうか。
本記事では、13秒で63ページの回路図を作成するデモをページの下でお見せしています。ここで伝えたいのは回路図早く描く方法ではなく、回路図の品質を保ちながら、短時間で作成する仕組みです。
回路図は、設計、製造、配線、検査、保守、トラブル対応など、さまざまな工程の作業を支える重要な情報源です。品質の高い回路図が作成されていれば、関係者間で設計内容を共有しやすくなり、認識違いや手戻り防止にもつながります。
例えば、このような回路図は品質が高いといえるのではないでしょうか。
・接続情報が正しい
・設計変更や修正箇所が反映されている
・部品表や端子表と整合がとれている
・別の工程でも利用できる
このような品質を保った回路図を早期に作成できれば、後続する工程にも十分な時間を確保できます。
電気回路図を早めに作成できると、電気設計プロジェクト全体の進行にもよい影響があります。特に、以下のような作業を進めやすくなります。
1. 回路図のチェック作業
完成した電気回路図のチェックは、ミスの削減につながります。早めに作成し、関係者と共有することで、確認の時間を十分に確保できます。作成直後に見つけられなかった誤りも、複数人で確認することで発見しやすくなります。
2. レイアウト設計
回路図をもとにしたレイアウト設計も、重要な作業の一つです。電気部品の配置、配線経路、制御盤内のスペースなどを検討の時間が確保できます。
(例)Eplanで生成した 2Dレイアウト図
3. 部品の購入手配
必要な部品を正確に把握し、購入手配を進めやすくなります。手配漏れや仕様違いなどヌケモレに気づくことができるかもしれません。
4. その他の作業
製造工程の作成、検査の要領書の作成や実施、顧客への発送手配なども、回路図作成と関係する作業です。電気回路図が早い段階で整っていれば、これらの作業にも余裕を持って対応できます。
しかし、実際には、電気回路図の作成にはさまざまな課題があります。
図面の探し物、コピー・ペーストのミス、部品の整合性確認など、多くの時間を要する作業が発生します。そのため、回路図の品質を維持しながら、効率よく作成できる仕組みを整えることが重要です。
回路図作成では、いきなり図面を描き始めるのではなく、作成目的や必要な情報を整理してから進めることが重要です。一般的には、以下のような流れで作成します。
このように、回路図作成では、作図そのものだけでなく、部品情報の管理、接続の確認、共有、チェックまでを含めて考える必要があります。
電気回路図を早く作成することのメリットはわかりましたが、実際にはどのようにすれば早く、回路図を作成できるのでしょうか。
電気回路図の課題で少し触れましたが、回路図作成に時間がかかるのは、探す、修正する、修正が漏れる、手戻りという時間です。
これを解決して、効率的に電気回路図を第一に考えられるのは、電気CADの活用です。電気CADやその他の電気設計用ツールは非常に便利ですが、その機能を最大限に活用している設計者は少ないのではないでしょうか。
たとえば、使用しているCADは、電気設計専用の機能を備えている場合、 シンボルを配置すると自動で結線できる、電気設計に必要なシンボルが標準で用意されている、エラーチェック機能を活用できるなど、電気回路図作成をサポートされます。
また、独自の活用法やノウハウを持つ先輩からのアドバイスも非常に価値があります。ただし、個人の経験だけに依存すると、設計者ごとに作業方法がばらつき、図面品質や作成時間に差が出やすくなります。
回路図作成を効率化するには、個人のノウハウを活かしながらも、設計ルール、部品情報、よく使う回路、図面の作成方法を標準化していくことが重要です。
簡単な回路図であれば、Webツールや汎用作図ソフト、フリーソフトなどで作成できる場合もあります。テンプレートや図形を使って、記号を配置し、接続線を引くことで、簡易的な回路図を作成することは可能です。
しかし、例えば設備の電気設計では、回路図を作成するだけでなく、その後の製造や保守でも活用できる設計データを整備することが求められる場面が増えています。例えば、回路図、部品情報や配線情報、端子番号、線番などの情報は製造や保守の工程でも利用できます。
そのため、回路図作成ツールを選ぶ際には、図面を描けるかどうかだけでなく、設計データを後工程でも活用できるかという視点を持つことが重要です。
これらの観点から、Eplan Electric P8は、設計から製造までつながる総合電気設計CADとして有力な選択肢といえます。
回路図回路図作成を業務全体の効率化につなげるには、作図のしやすさだけでなく、設計データをどこまで活用できるかが大切だとEplanは考えています。
品質の高い回路図をできるだけ早く作るには、どのような方法があるのでしょうか。Eplanでは、回路図を短時間で作成するためのさまざまな機能を備えています。
2023年のEPLAN L!VEではデモンストレーションを通して、回路図を効率的に作成するヒントが紹介されました。Eplan英語版ブログでは、標準化された設計データやマクロを活用し、短時間で複数ページの回路図を作成するデモが紹介されています。
デモでは「13秒で63ページ」という印象的な例が示されていますが、重要なのは、単に作図スピードが速いということだけではありません。あらかじめ標準化された設計資産を準備し、それを再利用できる状態にしておくことで、回路図作成の工数を大幅に削減できるのも注目すべきメリットです。
2023年EPLAN L!VEデモンストレーション|日本語字幕
参考:63 Pages of Circuit Diagram in 13 Seconds – you can do that in EPLAN!
Eplanの基本機能を活用することで回路図作成の効率化が図れます。
Eplan Electric P8では、モータ、ヒューズ、スイッチなど、電気設計で必要なシンボルライブラリが標準で準備されています。Eplanでは、シンボルは単なる図形ではなく、配置した機器や部品情報、接続情報などの設計データと紐づけて扱うことができます。
必要なシンボルを回路図にドラッグすると、シンボル間が自動で接続されます。
回路図作成では、記号やシンボルを正しく配置し、接続関係を正確に表すことが重要です。シンボルライブラリやシンボル間の自動接続機能を活用すれば、手作業による作図時間を減らし、接続ミスのリスクも抑えやすくなります。
過去の設計資産を活用するために、過去の図面を探す時間に工数をとられていないでしょうか。
たとえば、頭の中には書きたい回路図があるのに、その回路図のデータがどこに保存されているのかわからない、といったケースもあるでしょう。
そのようなときは、Eplan Electric P8のマクロ機能を利用することで、回路図作成の効率化が期待できます。マクロとは、頻繁に使用する回路の種類や仕様を再利用しやすい形で管理する機能です。コピー・ペーストとは異なり、標準化された設計資産として、簡単に繰り返し使用できます。
Eplanのマクロ機能
また、よく使う部品の組み合わせなど、回路の異なるバリエーションを作成する機能もあります。使用するモータのサイズなど、個々の変数を異なるバリアント内で調整することも可能です。
変数を変更すると、Eplanはヒューズやスイッチなど、関連するシンボルを自動的に変更します。プレースホルダーオブジェクトを使用することで、ケーブルの長さやモータのサイズなどの短期的な変更を、回路図へ速やかに反映できます。
電気設計を標準化することで、回路図の作成を大幅に加速できます。
日常的によく使う回路や部品構成をテンプレート・ライブラリとして蓄積しておけば、回路図作成時に必要な情報を再利用しやすくなります。
しかし、標準化された電気設計であっても、個々の回路図ページを手作業で作成していては一定の工数がかかるため、さらに時間を節約し、完全な回路図を数秒で作成したい場合は、回路図自動生成の活用が有効です。
こちらの参考動画は、旧製品であるEplan Cogineer(現 eBuild)による回路図の自動生成、レポートの作成デモです。要件を選び生成をクリックすると回路図が出来上がる様子がわかります。その後、レポートの生成で、必要なレポートも自動で作成されます。
現在は、Eplan Cogineerの後継製品であるEplan eBuildがリリースされており、より効率的な電気回路図の作成が可能です。eBuildでは、ベースとなる設計ルールや必要なマクロを事前に定義し、要件に合わせて選択することで回路図を自動生成できます。
Eplanではこのようにして、数回クリックするだけで、お客様の設計ルールに基づいた完全なプロジェクトを作成できます。
電気回路図は、電気設計において非常に重要な資料です。電気回路図作成を短時間で行えるようになることは、自分自身だけでなく、プロジェクトに関わるメンバーすべてにとって有意義な結果をもたらします。
回路図作成を効率化するには、単に作図スピードを上げるだけではなく、シンボルや部品情報の管理、設計ルールの標準化、過去の設計資産の再利用、チェック作業の効率化まで含めて考えることが重要です。
デモ動画で紹介されているように、Eplanソフトウェアでは、シンボルライブラリ、再利用可能なマクロ、回路図の自動生成を活用することで、回路図の作成を大幅にスピードアップできます。
回路図作成のスピードと正確性を高め、設計から製造までのデータ活用を進めたい場合は、ぜひEplanにご相談ください。
回路図の自動生成や電気設計の効率化に関心のある方は、実際の導入事例もぜひご覧ください。
公開日:2019年10月2日
最終更新日:2026年8月28日