シーケンス図とは電気回路におけるどんな図?また、その読み方は?

電気設計をしているとシーケンス図を頻繁に目にします。シーケンス図は複雑な電気回路を扱う電気設計において欠かすことができない資料です。仕事の中で自然と扱うようになるため、その意味や読み方をしっかり理解していない人もいるのではないでしょうか。本稿では電気設計に欠かすことができないシーケンス図において、電気回路の何を表現した図なのか、どのようなルールに基づき書かれているのかなどをご紹介します。

シーケンス図とは

シーケンス図は、シーケンスダイヤグラムまたは展開接続図とも呼ばれ、電気回路における機器の動作および機能を表現した図です。また、所定の順番に沿って制御を進める方法をJIS Z 8116でシーケンス制御と定義されています。シーケンス図では電気用図記号(別名シンボル)を使うことで機器の機構関係と電気回路の要素を簡略化し、全体の構成を表現しています。

電気回路における配線を表現する実体配線図とシーケンス図の違いは?

シーケンス図はご紹介したとおり、機器の動作と機能を表現した図です。その一方で機器同士のつながりを表現する図として実体配線図があります。ここではシーケンス図と実体配線図の違いをご説明します。

実体配線図とは

実体配線図とは、ボタンやリレーなどの接点または端子をイラストで表現することで、電気回路内の機器と機器がどのように電線でつながっているかを表した図です。実体配線図はイラストを使い、実際にある機器の配線を線で表現することから、わかりやすく直感的に理解しやすいです。しかしその一方で、配線が多くなればなるほど線が多く複雑になり、見にくくなってしまう面があります。その点、シーケンス図は直感的には理解しにくいかもしれませんが、ルールさえ覚えれば読み方は簡単で、図も見やすく作ることができます。

シーケンス図で表現するのは動作や機能

実体配線図は機器の接続関係を、シーケンス図は機器の動作と機能を表現した図で、それぞれ表現する内容がまったく異なります。また表現の仕方も異なり、実体配線図では実物をイメージしやすいイラストを使い、シーケンス図ではシンボルのみの簡易的な表現になっています。

確かに実体配線図は直感的に理解がしやすいので、専門的な知識を持たない人でも理解できるでしょう。しかし、電気回路図の多くはとても複雑なので、イラストを使う実体配線図で表すと非常に見にくくなるケースが少なくありません。一方シーケンス図を使えば、同じ内容でも、見やすく表現することが可能です。シーケンス図を読むには専門の知識が必要にはなりますが、電気設計においては必要不可欠な存在です。

シーケンス図のルールと読み方の基本

では、最後にシーケンス図の読み方についてご紹介します。

制御用電源線は上下か左右に統一する

シーケンス図においては、「電源」は省略します。「制御用電源線」の位置は統一する必要があり、縦書きで表現するときは上下に、横書きで表現するときには左右に置かなくてはいけません。この際、それぞれの電源ラインは結ぶ必要がなく、平行な線を上下または左右にそれぞれ1本ずつ引いて終わりです。

電源が直流か交流かにより電源線の意味合いも変わるので、覚えておきましょう。直流電源の場合、上または左に書かれている制御線を正極として扱います。一方交流電源の場合は非接地極として扱わなくてはいけません。

接続線は電源線と垂直にする

上下または左右に1本ずつ引いた線の間に電源線と垂直な線を引くことで、「接続線」を表現します。この際、スイッチやランプなど機器がある場合はこの接続線の間に書いていきましょう。

接続線は動作の順番通りにする

接続線でつながれている機器は動作の順番通りになるよう接続しなくてはいけません。縦書きの場合は上から下の順に、横書きの場合は左から右の順に機器を配置しましょう。この際、もし接点とランプなど接点以外の機器が同じ配線上であれば、接点を上に、接点以外の機器は下に書くことになっています。配線の都合上接点を下に書かなくてはいけないときであれば仕方ありませんが、理由がなければ接点は上が基本ルールです。またリレーは下に書くようにしましょう。

その他機器の表現方法

機器は操作されていない状態のシンボルを書く必要があります。制御機器は休止している自然な状態、電源は切った状態です。時には一つの制御機器をシーケンス図上で離れたところに複数書く場面があります。その際は文字記号を使い、その関連が理解できるようにしましょう。

頻繁に目にする資料だからこそ十分な理解が必要

シーケンス図は電気設計において頻繁に目にし、その読みやすさから自然と読めるようになっていく人も多いでしょう。しかしシーケンス図を正確に理解し、読み、書くためには、基礎からの十分な知識が必要になります。現時点で業務をするうえでは特に困ることがなくても、基本から十分に学んできていない場合は、改めて体系的に学び直すことをお勧めします。

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