電気制御機器の海外市場動向-海外進出のカギはデータの活用方法

日本電気制御機器工業会(NECA)は、2017年の電気制御機器出荷統計を発表しました。これまでの最高出荷額を上回る結果となった好調ぶりには、どのような背景があるのでしょうか。電気制御機器の海外市場動向と、電気制御設計において海外市場進出のカギとなるツールを紹介します。

電気制御機器の海外向け出荷3,000億円を超える

日本電気制御機器工業会(NECA)が発表した2017年度の出荷統計によると、2017年度の出荷総額は史上最高額を記録しています。前年から751億円増加、7,386億円となりました。

このうち海外向け出荷額は3,155億円と、前年から418億円増加し初めて3,000億円を超える結果となりました。海外向け出荷額は増加を続けており、4年連続で過去最高額を記録しています。

また、5大品目としてあげられる「制御用リレー」「操作用スイッチ」「検出用スイッチ」「制御用専用機器」「PLC/FA」では、これらすべてが前年比に対しプラスとなっています。このうち4品目が過去最高額となっており、さらに「PLC/FA」は5大品目中初めて1,000億円を超えるといったように、品目ごとの増加率も大きいことがわかります。

IoTニーズと自動化需要により好調

こうした海外向け出荷の好調には、どのような背景があるのでしょうか。

2017年度は各社好調

オートメーション新聞の調べによると、2017年の制御機器事業各社は海外市場でも好調であり、特に中国市場の拡販の影響が大きいとしています。

三菱電機の産業メカトロニクス部門は売上高1兆4,449億円、営業利益1,908億円と、それぞれ大幅な増収増益を見せています。中国のスマートフォン、電気自動車関連の設備投資増加などがその要因としています。

安川電機は売上高4,656億円、営業利益571億円と、こちらも増収増益。ACサーボやインバータなどを中国で生産し販売拡大したことが、この結果につながっています。

オムロンは売上高3,961億円、営業利益740億円と、それぞれ大幅な増加を見せています。自動車業界や社会インフラなどの業界が好調だったことにより、制御機器の需要増へとつながったとしています。

IDECは売上高598億円、営業利益61億円。前年比でそれぞれ37.3%増、72.3%増と驚くべき数字となっています。過去最高の売上高と利益を更新した背景には、主力商品である操作用スイッチや安全関連機器、PLCなどが好調だったことがあります。また、買収・グループ化した企業の業績も、この増収増益に寄与しています。

2018年度も増益の見込み

このように好調を見せた2017年度ですが、続く2018年度も好調が予測されています。

三菱電機産業メカトロニクス部門は、売上高は横ばい、営業利益は2%減と見込んでいます。しかしこれは為替条件の変化を厳しく予測しているためであり、前年度の為替では売上高3%増、営業利益6%増の予測です。

安川電機は過去最高の増加を予測しています。ロボティクス領域や人協働ロボット分野での活躍から、売上高9.8%増、営業利益14.7%増と見込んでいます。日本国内に次世代工場を立ち上げると同時に、中国とヨーロッパでの工場拡張・新設により、さらに生産力を強化する考えです。

オムロンも売上高・営業利益ともに増加を見込んでいます。幅広いラインナップを武器にユーザーにとってのトータルソリューションを目指し、課題解決のためのオートメーションセンターを世界18拠点で展開する予定です。

絶好調を見せたIDECは、2017年度に比べれば控えめではあるものの2018年度も増収増益の見込みです。盤内機器ソリューションやオートメーションソリューションなど、各製品領域での増額を予測しています。

リレーは車載分野の需要増

好調を見せる制御機器のなかでも、特に海外での市場拡大が目立つ品目は、リレーの分野です。

NECAの統計によると、2015年度の出荷総額1,986億円のうち、国内向けが660億円、海外向けが946億円となっています。またこのほかに、海外拠点で生産し海外で販売されるものが380億円とされています。

幅広い分野で利用されるリレーですが、特に急速な市場拡大を見せているのが車載(しゃさい)分野です。近年の自動車は乗り心地や安全面での機能にリレーが多数使用されているため、車の生産台数増加を超える速さでリレーの使用個数が増加しています。

また、ハイブリッドカーや電気自動車などの普及や新規開発も追い風となり、リレーの出荷額増加につながっていると見られます。

海外市場で効率よく電気設計を進めるには

電気制御機器の海外市場は好調を続け、今後さらに拡大することが予測されます。現在、世界には膨大な量の電気制御機器データが存在します。電気設計を進めていくうえで、各社により提供されるCADデータを個々に使っていては、作業は非常に非効率となってしまいます。

EPLAN Data Portalは豊富なデータ量を持つデータベースで、さまざまなメーカーのマスターデータをダウンロードできます。このデータには複数言語による部品情報や回路図マクロ、プレビューイメージなども含まれます。海外規格に対応しながら設計を進めていくには、このような総合ポータルを利用し、いかにデータを活用していくかがカギとなっていくと予想されます。

海外マーケティングには豊富なデータとその活用方法が必要

好調を維持する電気制御機器の海外市場。電気制御設計分野で進出していくためには、海外で通用しさらに効率的な設計を可能とする設計ツールと、豊富なデータを持つデータベースが必要です。
EPLANの設計ツールとEPLAN Data Portalを、海外市場進出の武器として活用してみてはいかがでしょうか。

参考:

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