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フエニックス・コンタクト株式会社

盤設計・製造におけるデータ活用の環境を設計者に提供。Data Portalで設計者に知ってもらい、選ばれる機会を得る。

事例の種類
国内事例,
業界
部品メーカー,
導入製品
Data Portal,

PROJECT completeやEplanなどデジタルツールで、デジタル活用・データ連携に取り組む

2024年8月21日発行オートメーション新聞にも取材記事が掲載されました。
許可を得てオートメーション新聞記事(PDF)を下記にて公開しています。

オートメーション新聞WEBサイト
効果
  • 部品の3Dデータを公開して設計者のデータ活用を促進
  • Data Portalで購入前の認知獲得、選ばれるチャンスを得る
  • 組端子の3Dデータを作成できるPROJECT Completeを無償で提供、データ活用を促進
  • デジタルツールで確認作業などを減らし、設計者の負担軽減に

もくじ

盤設計・製造におけるデータ活用の環境を提供

盤の設計・製造の効率化の鍵は「データ活用」にある。データを揃え、使い、時には自分でデータを作って業務に取り込んで効率化していくことが重要です。

フエニックス・コンタクトは、Eplan Data Portalに製品の3Dデータを公開して設計者のデータ活用を促進し、さらに組端子台の設計ツール「PROJECT complete」を無償で公開し、設計者が自分用の組端子の3Dデータを容易に作れるようにするなど、盤設計・製造におけるデータ活用の環境を提供しています。

フエニックス・コンタクトは、グローバル売上高34億ユーロ(約5700億円)を超えるドイツの産業用接続・制御機器の総合メーカーで、電子基板や制御盤に使われる産業用端子台・コネクタなど配線機器をはじめ、スイッチング電源や雷サージ保護機器、さらには産業用スイッチやワイヤレスといったネットワーク機器なども取り扱っています。

制御盤の設計・製造効率化に対しては、早くから端子台や盤内機器のプッシュイン化による配線作業の効率化を提案してきましたが、それと並行してデジタル活用、データ連携にも積極的に取り組んできました。

 

制御盤の小型化ニーズに対応した日本発のコネクタ端子台 VSFシリーズをData Portalに掲載

Eplan Data Portalへの3Dデータの掲載は、グローバルで展開している3万1000点以上の製品を掲載済みで、設計者が製品データを簡単にダウンロード可能な環境を整備。さらに日本法人でも、日本市場向けに独自開発した製品をEplan Data Portalに掲載しています。


コネクタ端子台「VARIOFACE Compact VSFシリーズ」は、制御盤の小型化ニーズの強い日本市場向けに独自開発した製品

VSF参考:縦横取り付け可能!コネクタ端子台VSFシリーズ フエニックス・コンタクト WEBサイト

通常、コネクタ端子台は取付方向が決まっていますが、同製品は縦と横に向きを変えて取り付けができるのが特徴。

従来品は縦と横向きで型式が異なり、案件によって制御盤設計者が使い分けする必要がありましたが、その煩わしさを解消した製品となっています。またサイズも業界最小クラスで省スペース化に貢献できるため、顧客からの反応もよく、採用も広がっています。

 

購入の前段階で、設計者に知ってもらい、選ばれるチャンスを得られる

Eplan Data PortalへのVARIOFACE Compact VSFシリーズの3Dデータの掲載は3年前に開始。現在は同製品とケーブルの合計168点を掲載しており、約1年間で2200件を超えるダウンロードがありました。

「ほぼ日本市場向けの部品であるにも関わらず2200件のダウンロードとは、非常に多い印象。
購入の前段階で、設計者に知ってもらい、選ばれる機会・チャンスを得られるという点でEplan Data Portalへの掲載は有効だと考えている」ICE統括本部 ASD部 SCTグループ 次長 村松 修一郎氏

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EPLAN Data Portal フエニックス・コンタクト ページ

無料で使える組端子台設計ソフト「PROJECT complete」

また制御盤の設計・製造連携におけるデータ活用の取り組みとして、端子台を並べて組端子の3Dデータを設計し、さらにマーキングも設定できる専用ソフト「PROJECT complete」を無償で提供しています。

 

組端子は注文に応じたカスタム品であり、Eplan Data Portalのような標準品のデータベースには3Dデータがなく、通常、設計者は自分で組端子台のデータを作らなければならず、大きな手間がかかります。

それに対しPROJECT completeを使うと、画面上で簡単に必要な組端子のデータを作成でき、マーキングも設定できる。終端やブリッジなど詳細な設定もできるので、図面への記入漏れや発注忘れを防止することができます。

作成したデータはEplanに取り込んで使用でき、3Dデータ作成の手間を減らして設計効率化できることに加え、マーキングの自動化で設計・製造連携も可能です。

「当社では端子台の単品販売に加え、お客様から注文を受けて組端子を提供するサービスも提供しており、社内でもPROJECT completeを使って組端子の設計をしている。 端子台を選ぶだけでなく、エンドプレートやジャンパーブリッジなどのアクセサリー類の選定も容易で、大いに役立っている」ICE統括本部 ICE統括本部プロダクトマーケティング部 部長 湊谷 正道 氏

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さらなるデジタルツール・データ活用

電化や自動化ニーズによって制御盤の需要は増える反面、それを設計し製造する人手は減っています。これを解消するには各工程で効率化を進め、生産性を上げていくことが重要です。

「制御盤の仕事があっても人手不足で作れない、設計できないという声も聞いている。
設計者はレイアウト図、回路図、板金図の設計、製品スペックや納期の確認などやるべきことが多く、スキルも必要とされる。PROJECT completeやEplanなどデジタルツールを使うことで細かな確認や不要な仕事が減り、設計者の負担を軽減できる。
今後プッシュインのさらなる普及や自動配線などと一緒に進むことで、例えば盤を1面作る時間で3面できるようになったり、空いた時間を若手育成に回すこともできるようになる」


さらに「組端子台サービスは、端子台の使用数が多いケースでは業務効率化に有効であり、もっと提案を強化して利用を増やしていく。加えて、お客様の注文は回路図やラフ図での依頼が多いが、PROJECT completeをもっと広め、お客様自身で使ってもらい更にEplanユーザーに対しては連携機能を知って頂けるよう啓蒙していきたい。

現在、PROJECT completeはダウンロード版で提供しているが、進化版としてWEBで設計ができる『ClipX Engineer』もリリースを予定しており、合わせて利用を促進していく。」

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