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オーストリア Mattro GmbH

電気CADと機械CADのデータを活用した電気設計と機械設計の平行作業。機械設計と電気設計者が同じプロジェクトで一緒に作業することで開発プロセスがスピードアップ。

事例の種類
海外事例,
業界
自動車産業,
導入製品
Electric P8, Harness proD,

マウスをクリックするだけで部品表やパーツリスト、時間・コスト・重量計算を含む配線図、車両全体のネイルボード図面を出力。

EPLANの導入事例(英語)を日本語に訳しています。一部抜粋、わかりやすい日本語に言い換え、追記などを行っています。完全版(英語)はこちらのリンクからご確認ください。

Electric Anywhere
課題
  • 顧客やプロジェクトパートナーとの互換性が薄い
  • 機械系CADなど他のプログラムとのデータ交換が不可能
効果
  • ドキュメントの手戻りが減り、チェック漏れや設計変更の反映抜けなどエラー源の排除
  • 開発プロセスを大幅に加速させること

もくじ

Mattro社の開発エンジニアは、電気部分の回路設計にEPLAN Electric P8を、ワイヤーハーネスの3D設計にEPLAN Harness proD使用しています。電気CAD(ECAD)や機械CAD(MCAD)システムとの双方向のデータ交換により、機械設計者と電気設計者は並行して作業することができます。

これにより、ドキュメントの手戻りが減り、チェック漏れや設計変更の反映抜けなどのエラー源を排除すると同時に、開発プロセスを大幅に加速させることができます。

 

特殊車両における電気設計の挑戦

「完全な電気オフロード車は、機械的にも電気的にも非常に難しいものです。さらに、車両に搭載できるスペースが非常に限られており、通常、実現までの期間も非常に短いのです。」とMattro社のエンジニアリングディレクターBauer氏は言います。そのため、機械設計と電気設計は、全体的なコンセプトに基づいて同時に行われます。電気部品はまずソフトウェア部門で設計され、その情報は回路図の作成に直接使用されます。

Mattro社の開発エンジニアは、回路図設計をEPLAN Electric P8で行います。顧客やプロジェクトパートナーとの互換性はもちろん、機械系CADなど他のプログラムとのデータ交換が可能なことから、このソフトウェアが選ばれました。

まず、EPLAN Electric P8で接続と配線の断面図と色を定義します。Mattro Electricの設計者、Martin氏は「データベースベースのCAEソフトウェアは、グラフィック、デバイス指向の開発をサポートしていますが、それは制御盤設計に焦点を当てています。しかし車両では、電気システムは分散型であり、個々のデバイスの間にワイヤーハーネスがあるなど、まったく異なる構造になっています。」と説明しています。

 

デジタルツインを使ったワイヤーハーネス開発

EPLAN Electric P8で設計データを準備した後、例えば接続を完全に定義し、3Dモデルを含む完全な部品データを追加します。

機械CADソフトウェアAutodesk InventorとEPLAN Electric P8から組み合わせたデータを、EPLAN Harness proDのワークスペースにインポートします。この最新の3Dソフトウェアは、ワイヤーハーネスの設計とドキュメントの作成を効率的に行います。

csm_Eplan_Mattro_04Mattroの車両は3Dで設計されており、電気部品にはEPLAN Harness proDが使用されています。©Mattro GmbH

EPLANプラットフォームから配線リストをインポートすることから始まり、電線の配線、ドキュメントや2Dネイルボード図面の作成をします。このシステムの大きな強みは、多種多様な機械CADシステムから機械的に関連する情報や、電気CADの接続情報を取り込むことができるオープン性を持っていることです。

このように、本ソフトウェアは機械設計と電気設計を繋ぐものです。従来の手法で必要だった何度もデータを入力する手間を省き、エラーの原因となるものを排除することができます。さらに、ワイヤとワイヤーハーネスのプランニングを、機械的なプロトタイプの有無に関係なく行うことができます。

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電気設計と機械設計は互いにデータを交換し、同時に開発することができます。エレメカ統一されたデータで作業するため、ワイヤーハーネス設計の機械的な試作を待つ必要はありません。©Mattro GmbH

参考:EPLAN Harness proD 製品概要ご紹介|EPLAN Japan ブログ

 

マウスクリックでネイルボード作成

「EPLAN Harness proDのおかげで、当社の車両とバッテリーソリューションの完全なデジタルツインを構築することができます。」とBauer氏は語ります。

機械設計、電気設計、ソフトウェアの開発者が、お互いを待つことなく同じプロジェクトで一緒に作業できることで、開発プロセスが非常にスピードアップしました。」

同社が2018年末にEPLAN Harness proDを初めて使用して以来、このソフトウェアは社内でどんどん展開されています。当初は個々のモジュールやコンポーネントだけに使用していましたが、今では高電圧システムと低電圧システムに別々のワイヤーハーネスを使用し、車両全体の電気技術すべての設計に活用されるようになりました。

準備が整えば、EPLAN Harness proDはマウスをクリックするだけで、部品表やパーツリスト、時間・コスト・重量計算を含む配線図、さらには車両全体のネイルボード図面を出力します。」とSegmehl氏は述べています。

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EPLAN Harness ProDで作成されるネイルボードは、設計変更に自動で対応し、1:1のスケールでプロットアウトすることができます。©Mattro GmbH

 

設計変更も反映されるので開発が加速

機械設計や電気設計の各開発ステップでは、機械CADシステムとEPLAN Harness proDが連動します。
機械的安定性などの理由でプロジェクトの形状が変更された場合、影響を受けるワイヤーハーネスのすべてのパラメーターが自動的に調整されます。個々の電線の長さが記載された電線リストも、ネイルボード図面と同様に、新しいパラメーターに自動的に適応します。

EPLAN Harness proDにはバリアントやオプションを作成・管理する機能があるため、あるプロジェクトで得た知識を他のプロジェクトで再利用することがよくあります。
EPLAN Electric P8のマクロと同様に、一度設計したシステム部品を再利用することで、設計プロセスの自動化とスピードアップを図ることができます。

 

Mattro社について

2006年に設立されたMattro社は、約40人の従業員で高品質でデザイン性に優れた、連続軌道駆動の全電気式特殊車両を開発・製造。さらに、これまで内燃機関を搭載していた機械や特殊車両を完全な電気自動車に改造している。さらに同社は、自社で製造する柔軟なバッテリーシステムの設計も行う。2019年より、オーストリアのシュヴァーツに本社を置く同社は、ミュンヘンに本社を置く油圧専門のHAWEグループの一員。
By Ing. Peter Kemptner, x-technik
Photo credits:©Mattro GmbH

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Electric P8, Harness proD,

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